太陽光発電システムの秘密

エコポンは北国の青森県にあります。

青森県は雪が多い地域ですが、太陽光発電で作れる電気の量は、年間を通してみると東京よりも若干少ない程度。 意外に思うかもしれませんが事実です。

太陽電池は太陽の光を電気に変えているので、雪が積もる冬は効率が落ちてしまいます。それでも東京と同程度ってことは、他にメリットがあるからなんです。

太陽光発電メーカーのカタログをよ~く見てみると、モジュール(パネル)=太陽電池の出力表示欄の片隅に「JIS8918」と書いてあります。 これは、このモジュールが表示出力を出すための条件なんです。

1つは「AM1.5」  これは、太陽の光が地球に降り注ぐ角度に関係するもので、地球の回りの空気層を通過するとき、直角に通る、つまり最短距離で地面に到達するときは「AM1」 もちろんこの時が最高に強い光を受けることができますが、日本では不可能ですよね。 この角度が緩くなって最短距離の1.5倍の空気層を通過してくる時というのがこの条件「AM1.5」なのです。

2つ目は「放射照度1000W/㎡」 これは字の通り、1㎡に1000wの光があたっている状態のことで、光の強さがコレってこと。 これは、どの地域でも同じで「雲一つない晴天の時」って考えたら良いと思います。

3つ目は「モジュール温度25℃」 ・・・25℃? 夏はもっと暑いじゃん! 冬は寒いしぃ! っていうことで、ここが肝心! 東京と青森では気温が結構違います。何を言いたいかというと・・・

モジュール温度が1℃上がると発電効率が0.5%程度下がると言われています。逆に、1℃下がると、効率は上がります。 ということは、例えば5月、東京の温度が25℃、青森が18℃とすると、その差は7℃。換算すると3.5%の差。 例えば出力が200Wのモジュールとすると、東京は25℃だから200W発電するのに対し、青森は207W。これをそれぞれ20枚設置していたとしたら、その差は140Wにもなりますよね。 これはあくまでも例ですが、このような現象が起こるために、雪が積もって発電できない日がある青森でも、このメリットを活かして同等の発電量が見込めるのです。 最高の条件は、極寒の晴天! 北海道や東北は太陽光発電に適した地と言えるのではないでしょうか。